地方と都会の患者(症状)の違い 

私は松江に来る以前、東京の北京堂本店で治療を行っていました。松江に来て半年ほどになるので、東京の北京堂本店と北京堂松江の患者や症状の違いについての気づきがありましたので、ご紹介します。

私がまだ東京の治療院にいるとき、師匠が松江の患者はすぐに治るから治療をするのが面白いとおっしゃっていました。本当にそんなに違うものなのかと、その時は疑問に思っていましたが、こちらに来て半年、振り返ってみるとその言葉は本当であったと思います。そこでなぜ松江と東京の患者に違いがあるのか、考えてみたいと思います。

症状の重症度 

東京の本店では症状の強い患者が多いです。筋肉が硬い、全身の多くの部位に症状がある、治りにくい等の状態の方が多く来院しています。

松江では本店と比較すると症状の軽い方が多いです。筋肉の硬さはそれほどでもない、症状のある部位は局所的、数回の施術で改善する等の状態の方が多いです。

前提として、北京堂系列の鍼灸院に来る患者は比較的症状の重い方が多いと思われます。普段鍼灸院に行かない人は、体の不調があった際にまず、病院に行くか、整体やマッサージなどに行きます。それでもよくならない場合に鍼灸を試してみようかと考えるわけですが、北京堂のホームページを見ると、たくさん刺すし、長い鍼を使って深くまで刺すと書いてあるので、恐ろしくて最初は嫌厭します。いろいろ試した結果、それでもよくならないので、もしかしたらあの恐ろしそうな鍼治療なら治るかもしれないと考え、意を決して北京堂にやって来ます。そうして北京堂には、ほかの治療法で良くならないから来たという、比較的重症度の高い患者が増えていくということです。

それでは本店と松江でどうして患者の重症度に違いが出るのでしょうか。

まずは商圏人口の違いを見てみます。単純に比較することはできませんが、平均時速30㎞の車で30分以内に到達できる範囲の人口が松江は20万人程で、本店の綾瀬は600万人程です。通える範囲の人口が多いということは、それだけ重症者の絶対数が多いということです。腰痛や肩こり等のよく見られる不調でも症状の程度や筋肉の状態は人それぞれ異なります。本店には何百人に1人にしか見られないような、重症の腰痛、肩こり患者が集まっているのです。

都市部には鍼灸院、接骨院、整体、マッサージなどが無数にあります。全国のこれらの店舗数の合計はなんと18万件ほどあるそうです。コンビニが6万件程度なのでかなりの数です。それらの施術所の大多数は人口の多い都市部に集中していると考えられます。つまり都市部においては、治療院の選択肢が無限にあると言っても過言ではありません。

難治性の症状を持った患者はなかなか治りませんので、様々な治療法を試すために、多くの医療機関、施術所等を渡り歩きます。いくつもの治療院を渡り歩いた末に北京堂にたどり着いた患者は、まずは本店に行けば間違いないだろうということで、最初は本店に来る方が多いです。

松江の場合、人口自体が少ない為、鍼灸院などの施術所の数も少ないです。家の近所にある施術所の数は限られているため、近所にあるという理由で北京堂に来るという患者も多くいます。そのような方は、そこまで症状が重度でないため、1~3回程度の施術で良くなる場合が多いです。

治療頻度の違い

東京の本店では、1日に2~3回施術を行い、週に複数回来院される方もいらっしゃいました。

松江では遠方からいらっしゃる方を除いて、一日に複数回の施術を受けられる方はほとんどいません。複数部位の治療が必要な場合は、別の日に行うことが多いです。

治療内容の違い

症状が重いほど筋肉の状態も悪く、硬くなる傾向があります。本店では通常の鍼が刺さらないほど筋肉が繊維化している患者が多い為、全身に特殊鍼を多数使用します。松江の患者は筋肉が柔らかいことが多いので、特殊鍼での治療を行うことは稀です。例外として、小殿筋は硬くなりやすい為、松江でも特殊鍼をよく使います。またスポーツ障害での治療も局所的に筋肉がかなり硬くなっている場合が多いので、特殊鍼を用いた治療を行います。

年齢層の違い

松江に来る前は、島根県は高齢化が進んでいるため、高齢の患者がメインなのではないかと思っていました。 松江の来院者の平均年齢は40代後半くらいなので、東京にいた時とそこまで大きく変わらないという印象です。

遠方からの来院者

本店では遠方からの来院者が多く、飛行機で地方からやってくる方も珍しくありません。北京堂式の鍼治療を行っている治療院は全国各地にありますが、田舎などで近場にない方の場合、一番近くの北京堂式の治療院に行くよりも飛行機で東京まで来てしまった方が早いこともあります。東京近郊には北京堂式の治療を行っている治療院が多数ありますが、せっかく東京まで来たわけですから、本家大元の本店まで足を運ばれるようです。

松江は車社会なので、半径30キロ圏内位の方が多く来院されます。田舎なので30キロ位であれば、そこまで遠出という感じでもありません。私も実際に生活してみて、そのように感じています。話が少しそれますが、私が東京に通勤していた時は、自宅から本店の治療院まで直線距離で30キロくらいでしたが、電車を乗り継いで1時間半くらいかかっていました。都内に向かう満員電車は本当に苦行でしたね。

松江の北京堂には現在、飛行機で来院されている方はいませんが、船で来られる方は何名かいます。島根県から北に50キロほどのところに隠岐という人口2万人位の島があり、そこから来院されています。


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