ぎっくり腰の鍼治療

腰への刺鍼の写真

ぎっくり腰について

ぎっくり腰は物を持ち上げたり、体をひねったりした時、急にギクッと痛み出す腰痛です。痛み出したきっかけがはっきりと自覚できることが多いです。徐々に痛くなってぎっくり腰特有の症状が出ることもあります。

腰を曲げて歩くような、ぎっくり腰の症状には鍼治療がよく効きます。

ぎっくり腰は腰部の筋が痙攣を起こした状態です。ぎっくり腰を起こす代表的な筋肉は大腰筋です。大腰筋は腰にある背骨の側面から股関節の内側にある大腿骨の小転子という部位につながっています。

大腰筋の働きは太ももをお腹側に引き付けるような動作です。そのためこの筋肉が痙攣すると、直立したり、ブリッジのように腰を反らす動作がしにくくなります。

ぎっくり腰になると体を丸めたような姿勢でいることが楽なのは、この姿勢をとると大腰筋が緩むためです。

体の深い部位にあるため、この筋肉が痛みを発すると、腰やおなかの奥の方が痛むように感じることもあります。

ぎっくり腰の鍼治療

大腰筋痙攣によるぎっくり腰の場合メインで刺鍼する対象は大腰筋ですが、慢性腰痛を伴っていることも多いので、脊柱起立筋、小中臀筋なども一緒に刺鍼します。

大腰筋への刺鍼は60㎜~100㎜の鍼を性別、体格、部位などに応じて使い分けます。

痩せていたり背が低い場合は短い鍼を、太っている、背が高い場合は長い鍼を使います。部位別では、L5、L4、L3付近は長いものを、それより上位には短いものを使用します。

大腰筋に刺鍼すると、鍼の刺激が、尻、股関節、大腿、ふくらはぎ、足などに伝導します。刺激の種類も個人によりさまざまな感覚があります。電気が走るような、しびれるような、締め付けられるような、冷たいよう、温かいような等の多様な表現があります。

一般的に重症なほど、強く鍼の得気を感じます。治療回数を重ね、症状が緩和してくるとともに、刺鍼時の得気も減少していきます。痛みの感受性にもよりますが、正常な筋肉に刺鍼してもほとんど得気を感じません。

このページの治療写真について

私がまだ綾瀬の本店にいるときに、右の腰が痛んだため、師匠の浅野先生に右側を打ってもらい、左側は見学者の先生の練習で打ってもらった時の写真です。

この時はぎっくり腰ではなかったのですが、大腰筋が悪かったため、ぎっくり腰の時とほぼ同様の治療を行ったため、この写真を掲載しました。

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