腕の痛みの鍼治療

腕への刺鍼

腕の痛みについて

上腕(肘から上の腕)にある主な筋肉は、上腕二頭筋、上腕筋、烏口腕筋、上腕三頭筋、三角筋などです。

そのほかには肘の周囲から起こり、前腕や手の方に走行する筋肉もあります。

腕の痛みでよくみられる原因は、腕そのものの筋肉を傷めてしまったというものと、肩首背中の筋肉のコリによる関連痛があります。

どのようなときに、どこが、どんな痛みがあるのかを聞き、症状の原因を探り、刺鍼部位を決定します。

写真の症例について 

重いものを持ち上げたときに、力こぶのあたりに痛みが出る。動かすだけでは痛みは出ない。上腕二頭筋を伸ばしてもさほど痛まない。強く押すと少し痛む感じがする。患側の五十肩の既往歴あり。

対象の筋肉

上腕二頭筋、上腕筋、

刺鍼について

肩甲下筋

メインで狙っていく筋肉は上腕二頭筋と上腕筋ですが、五十肩の既往があるので、肩甲下筋も狙って刺鍼します。鍼の長さは75mmで、男性や体格の良い方の場合は100mmを使用します。

肩甲下筋は腋の前方や腋の下から、肩甲骨の裏に向かって刺鍼します。五十肩などで肩甲下筋をメインで刺鍼する場合は、腕をできるだけ開いた状態で施術します。腕を開くことにより、肩甲下筋を腋の下から直接狙って刺鍼するためです。また肩関節は胸郭と近いので、腕を開くことにより、気胸のリスクを減らすことができます。

今回は上腕メインのため、少し腕を開いた状態で、打てる範囲の刺鍼としています。

上腕二頭筋、上腕筋

上腕二頭筋、上腕筋については筋腹を直刺で上腕骨に向けて50mmの鍼を刺入します。刺鍼すると筋に硬結がみられ、痛みも発生しました。

上腕骨の前面を擦るようにして上腕筋の付着部にも刺鍼します。こちらはかなり固さがあり、刺鍼時の得気も強いものでした。おそらく今回の痛みの原因の主は上腕筋にあると考えられます。

前腕筋群

今回の力こぶの痛みとは関係なく、前腕に重だるさを伴う痛みがあるとのことで、前腕にも刺鍼しています。

経過

このような突発的な筋肉の痛みについては、数回施術を行うと軽快します。

検索語を上に入力し、 Enter キーを押して検索します。キャンセルするには ESC を押してください。

トップに戻る